FDA は、腫瘍に特定の種類の遺伝子変異のある非小細胞肺癌(NSCLC)患者に対する最初のアジュバント療法としてタグリッソ(オシメルチニブ)を承認した。
タグリッソ は、腫瘍にEGFR exon 19 欠失またはexon 21 L858R 変異陽性の転移 を有するNSCLC 患者の1 次療法として2018 年に承認された。計339 人の患者がタグリッソの投与 を受け、343 人が手術および標準的なアジュバント 化学療法を受けた。主な評価項目は、癌の再発まで、又は何らかの原因で死亡迄の時間(無増悪生存期間;PFS)であった。全試験患者集団において、タグリッソ群では、プラセボ群と比較して再発の可能性が80%減少した。
タグリッソ は、EGFR 変異陽性NSCLC の治療薬として希少病薬の指定を受けており、本適応症に対してBreakthrough Therapy の指定も受けている。本効能の審査は、FDAのOncology Center of Excellence のイニシアチブProject Orbis の下で実施された。 Project Orbisは、国際的な規制当局のパートナー間で、腫瘍薬の同時承認申請提出と審査を行うための枠組みを提供している。本審査にFDA は、オーストラリア、ブラジル、カナダ、シンガポール、スイスの規制当局 と協力した。申請の審査は、他の規制当局でも進行中である。