FDAはBT指定制度によって臨床試験段階から企業との定例協議を頻繁に開催して、生命にかかわるアンメットメディカルニーズに対する新薬の開発と承認審査を連動させて迅速化する計画だ。昨年7月から申請を受けつけ、92品目のうち26品目をBT指定した。
9月以降もGSKの慢性リンパ性白血病(CLL)治療薬アーゼラがCLLの特殊症例での追加試験、ベーリンガーのPlk阻害剤volasertibが急性骨髄性(AML)で指定された。さらに、ロシュはALK阻害剤の肺がん治療薬alecitinibが指定され、CLL治療薬obinutumabについで2品目となった。複数品目の指定を取得したのは3品目のノバルティスとJ&Jについで3番目。日本企業からの実績ゼロは残念だが、上記ロシュのALK阻害剤の開発元は中外製薬である。とは言え、創出した鎌倉研究所は5FU系抗がん剤ゼローダで世界的な実績をもつ日本ロシュの研究所だった。