2020/12/07

アステラス製薬とKaliVir、全身投与型腫瘍溶解性 virus VET2-L2 の共同研究開発契約締結

アステラス製薬は、KaliVir Immunotherapeutics LLC(KaliVir)と、癌免疫療法のための静脈内投与が可能な腫瘍溶解性virus VET2-L2 および2 番目となる後続の開発候補品の共同研究開発および商業化に関する全世界における独占的ライセンス契約を締結した。今回の契約により、KaliVir が有する腫瘍溶解性ウイルスに関する高い専門性とアステラス製薬が有する新薬開発能力およびグローバルビジネスにおける豊富な経験を活かした新たな癌免疫療法の創出を目指している。
KaliVir は、遺伝子組換え vacciniavirus を用いた独自の技術基盤を持ち、複数の導入遺伝子を搭載した全身投与型腫瘍溶解性virus VET2-L2 をリードプログラムとして開発している。VET2-L2 は、静脈内投与により全身の腫瘍に到達し、腫瘍細胞を直接破壊すると同時に癌免疫を活性化させることで腫瘍細胞を破壊する。静脈内投与により腫瘍に到達するため、腫瘍内投与の複雑な手順を必要とせず、表層化していない腫瘍や直接のアクセスが難しい部位の腫瘍にも効果が期待でき、より多くの癌患者の治療への適応が期待できる。なお、VET2-L2 は、現在、前臨床の開発段階にある。