2023/09/29
Structure Therapeutics、経口 GLP-1 受容体作動薬 GSBR-1290 良好な第 1b 相試験結果発表
第 1b 相 MAD 試験では、24 人の健康な過体重または肥満者を対象に、GSBR-1290 の安全性と忍容性の評価に焦点を当てた。被験者は、目標用量の 30mg、60mg、または 90mg の 3 用量コホートについて、GSBR-1290 またはプラセボ に 3:1 で無作為に割り付けられた。GSBR-1290 は、ベースラインに比較して最大 4.9 kg、プラセボ 調整後最大 4.9%の平均体重を減少させた。
2023/06/26
リリー、retatrutide 第 2 相試験、肥満と過体重の成人に 48 週で最大 24.2%の平均体重減少達成
イーライリリー は、肥満治療を目的として開発中の皮下注薬retatrutide(LY3437943)の新たな第 2 相試験データを発表した。Retatrutideは、glucose 依存性 insulin 分泌促進 polypeptide 受容体(GIPR)、glucagon 様 peptide 1 受容体(GLP-1R)および glucagon 受容体(GCGR)のトリプルアゴニストである。
2 型糖尿病を除く、肥満または体重関連疾患を伴う過体重の個人を対象に、様々な用量および用量漸増レジメンでの retatrutide の有効性、忍容性、安全性を評価する
無作為化二重盲検プラセボ対照試験において、24 週間時点で、retatrutideは、糖尿病でない肥満または過体重の被験者における有効性の主要評価項目を達成し、最大 17.5% (41.2 lb.又は18.7kg)の平均の体重減少を示した。副次評価項目では、retatrutideは 48 週間の治療期間終了時に最大 24.2% (57.8 lb.又は 26.2 kg) の平均体重の減少を示した。
2023/06/23
ベーリンガーと Zealand Pharma の survodutide、過体重又は肥満の体重を 19%減少
4.8 mg の用量で試験を終了した人は、約 19%の体重減少の目標を達成した。以前に発表されたように、計画された治療解析では、4.8 mg の用量に無作為に割り付けられたすべての患者でほぼ 15%の体重減少が実証された。survodutide による体重減少は 46 週目でもプラトーに達しておらず、治療期間を長ければ更なる体重減少が達成できる可能性があることが示唆された。
2022/08/22
アミリン作動薬とGLP-1アナログ製剤の合剤による血糖コントロール
08/22 Novo Nordisk, Amylin analogue, T2D
Novo Nordisk successfully completes phase 2 trial with CagriSema in people with type 2 diabetes
ノボ ノルディスクは、2 型糖尿病患者を対象としたカグリセマの第 2 相試験を成功裏に完了した。
2022/06/04
GIP/GLP-1受容体デュアル作動薬による体重減少効果
Lilly's SURMOUNT-1 results published in The New England Journal of Medicine show tirzepatide achieved between 16.0% and 22.5% weight loss in adults with obesity or overweight
リリーのSURMOUNT-1試験においてチルゼパチドが肥満または過体重の成人で16.0%〜22.5%の体重減少を達成したとの結果がニューイングランド・ジャーナル・オブ・メディシンに掲載された。
(参考)リリーが開発したGIP/GLP-1受容体デュアル作動薬マウンジャロ(Mounjaro、チルゼパチド)は本年(2022年)5月に2型糖尿病患者の血糖コントロールを適応症として初回承認された。競合するノボノルディスクのGLP-1作動薬セマグルチドは2型糖尿病に対する注射剤オゼンピック(2021年 47億ドル)と経口剤リベルサス(37億ドル)、および抗肥満薬Wegovy(売上高は不明)の3製品で合計は1兆円に達する勢いである。一方、リリーのGLP-1作動薬トルリシティの2021年売上は28%増加と好調ながら65億ドルにとどまっている。リリーにとってはA1c(血糖値)と体重減少でチルゼパチドを特徴づけた上でトルリシティとの合計でノボノルディスク製品に匹敵する1兆円を達成することが当面の目標となりそうである。
2022/05/13
世界初のGIP受容体/GLP-1受容体共通アゴニストによる2型糖尿病の治療
世界初のGIP受容体/GLP-1受容体共通アゴニストであるリリーのムンジャロ(チルゼパチド)注射を2型糖尿病の成人に対する治療薬としてFDAが承認した。
FDA、成人 2 型糖尿病治療薬として最初で唯一GIP/GLP-1 受容体作動薬チルゼパチド承認
FDA が承認した最初で唯一のGIP/GLP-1 受容体作動薬で、インクレチン という元来体内に存在するホルモン のGIP およびGLP-1 の体内受容体を活性化する単一分子である。チルゼパチドには6 用量(2.5、5、7.5、10、12.5、& 15 mg)があり、注射針が予め注入器に装着されているため、患者が注射針を見たり触れたりする必要のない、自動注射器(オートインジェクタ)で提供される予定で、今後数週間以内に米国で発売される。チルゼパチドは、欧州、日本、その他の市場において、2 型糖尿病治療薬として承認審査中である。 今回の承認はSURPASS Program に基づくものである。被験者の平均HbA1c 低下率は、チルゼパチド5 mg で1.8%~2.1%、チルゼパチド 10 mg と15 mg で1.7%~2.4%であった。体重減少に対する適応は取得していないが、全SURPASS 試験で、体重変化の平均は重要な副次評価項目に含まれていた。チルゼパチド 投与患者の体重は、平均で5.4 kg(5 mg 投与群)~11.3 kg(15 mg 投与群)減少した。