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2023/06/26

リリー、retatrutide 第 2 相試験、肥満と過体重の成人に 48 週で最大 24.2%の平均体重減少達成

 

イーライリリー は、肥満治療を目的として開発中の皮下注薬retatrutide(LY3437943)の新たな第 2 相試験データを発表した。Retatrutideは、glucose 依存性 insulin 分泌促進 polypeptide 受容体(GIPR)glucagon peptide 1 受容体(GLP-1R)および glucagon 受容体(GCGR)のトリプルアゴニストである。

2 型糖尿病を除く、肥満または体重関連疾患を伴う過体重の個人を対象に、様々な用量および用量漸増レジメンでの retatrutide の有効性、忍容性、安全性を評価する 無作為化二重盲検プラセボ対照試験において、24 週間時点で、retatrutideは、糖尿病でない肥満または過体重の被験者における有効性の主要評価項目を達成し、最大 17.5% (41.2 lb.又は18.7kg)の平均の体重減少を示した。副次評価項目では、retatrutide 48 週間の治療期間終了時に最大 24.2% (57.8 lb.又は 26.2 kg) の平均体重の減少を示した。

2022/05/13

世界初のGIP受容体/GLP-1受容体共通アゴニストによる2型糖尿病の治療

 05/13LLYGIPT2D

FDA approves Lilly's Mounjaro™ (tirzepatide) injection, the first and only GIP and GLP-1 receptor agonist for the treatment of adults with type 2 diabetes
世界初のGIP受容体/GLP-1受容体共通アゴニストであるリリーのムンジャロ(チルゼパチド)注射を2型糖尿病の成人に対する治療薬としてFDAが承認した。

2021/09/30

tirzepatide、insulin degludec より 成人 2 型糖尿病のTime in Range の延長、肝脂肪含量改善

9 月30 日、Eli Lilly & Co. Ltd.(Lilly)は、、成人の2 型糖尿病患者を対象に、tirzepatide を
評価した第3 相SURPASS-3 試験のCGM sub-study でTime in Range(71~180 mg/dL)を有意に延長、ならびに同試験のMRI sub-study で肝脂肪含量を有意に改善する結果が得られ、これらの結果を、第57 回欧州糖尿病学会(EASD)年次総会で発表したとプレスリリースした。

1. tirzepatide:

本品は、glucose-dependent insulinotropic polypeptide(GIP)とglucagon-like peptide-
1 (GLP-1)の両incretin の作用を単一分子に統合した週1 回投与のdual GIP/GLP-1 受容体作動薬である。GIP は、GLP-1 受容体作動薬の効果を補完するhormone で、前臨床モデルにおいて、GIP は食物摂取量を減少させエネルギー消費を増加させることが示されているため、体重の減少をもたらすと考えられる。また、GLP-1 受容体作動薬との併用によりglucose と体重に対してより大きな効果をもたらす可能性がある。tirzepatide は、成人2 型糖尿病患者の血糖管理と慢性的体重管理のための第3 相試験が進行中である。また、non-alcohol 性脂肪肝炎(NASH)および左室駆出率の保たれた心不全(HFpEF)の治療薬としても研究されている。

2. SURPASS-3 試験: 

SGLT-2 阻害薬の併用の有無に関わり無く、維持用量のmetformin では血糖管理が不十分な成人2 型糖尿病患者を対象に、tirzepatide の有効性および安全性をinsulin degludec の漸増投与と比較評価した52 週の、多施設共同、無作為化、第3 相、非盲検試験である。被験者はinsulin による治療歴が無く、糖尿病の平均罹病期間は8.4 年、ベースラインのHbA1c は8.17%、ベースラインの体重は94.3 kg であった。

1) CGM sub-study; 本sub-study では、243 人の部分集団において、ベースライン、24 週時、52 週時に7~10 日間にわたりCGM を装着し、insulin degludec と比較した高血糖域または低血糖域の時間および血糖変動に対するtirzepatide の有効性を評価した。血糖変動は、変動係数(CV)を含むいくつかの指標をもとに24 時間にわたり評価され、主要評価項目および副次評価項目を達成した。tirzepatide 投与被験者における、52 週時の主要評価項目の詳細な結果は以下の通りであった。
(1) 10 mg と15 mg の併合群は、24 時間の血糖値の厳格な目標域(71~140 mg/dL)を満たす時間の割合は72.6%で、insulin degludec 群の48.0 %よりも平均約6 時間長いことが示された。追加の探索的評価項目では、tirzepatide 投与被験者において52 週時に以下の結果が示された。
① 24 時間のうちTime in Range(71~180 mg/dL)を満たす時間の割合は、tirzepatide 3 用量投与群で84.9~91.2%に対し、insulin degludec 群で84.9~91.2%に対し、insulin degludec 群は75%で、何れも有意な差が認められた。
② tirzepatide 3 用量投与群全てで、insulin degludec 群と比較して低血糖の時間が短縮された。血糖値が70 mg/dL 以下の時間の割合は、tirzepatide 群が0.6~1.0%、insulin degludec 群が2.4%で、何れも有意差が認められた。血糖値が54 mg/dL 以下の時間の割合は、tirzepatide 群で0.11~0.14%、insulin degludec 群で0.39%であった。
③ insulin degludec を投与した被験者では変動計数(CV)の増加がみられたのに対し、
tirzepatide 3 用量投与群では24 時間のうちにCV の有意な減少(0.9~3.4%)が認められた。
④ SURPASS-3 試験におけるtirzepatide の全体的な安全性プロファイルは、これまでに確立されたGLP-1 受容体作動薬の薬剤クラスと同様であった。最も多く報告された有害事象は消化器系の副作用であり、投与継続に伴い減少した。

2) 米Park Nicollet.国際糖尿病センターExecutive Director Dr. Richard Bergenstal のコメント;「「SURPASS-3 試験のsub-study を通じて収集されたCGM データから、tirzepatide により患者の1 日の血糖変動が少なくなり、血糖値が目標域を下回る時間が短いことや、血糖値が正常であることを反映している厳格な目標域を満たす時間が長いことが示された。2 型糖尿病の管理において、血糖変動の改善、Time in Range を満たす時間の延長、および血糖値が目標域を下回る時間の短縮は重要な指標である。なぜなら、これらの指標は1 日を通した血糖管理を反映しており、HbA1c が示す過去3 カ月の血糖値の平均以上の情報を把握することができるからである」と述べている。
3) MRI sub-study; 本sub-study では、SURPASS-3 試験の部分集団を対象にtirzepatide とinsulin degludec 漸増投与の有効性について、LFC、VAT、ASAT をMRI スキャンの評価を用いて比較した。対象は、脂肪肝指数(Fatty Liver Index)が60 以上の成人2 型糖尿病で、LFC 上昇のリスクの高い被験者であった。296 人の被験者が本sub-study に登録され、tirzepatide 5 mg、10 mg、15 mg またはinsulin degludec 投与群のいずれかに無作為に割り付けられた。主要評価項目は、MRI スキャンで測定したベースラインから52 週時のLFC 割合の変化に対するtirzepatide(10 mg および15 mg の併合群)の効果をinsulin degludec と比較することであった。副次評価項目は、LFC が10%以下になった被験者の割合、LFC がベースラインから30%以上相対的に減少した被験者の割合、ベースラインからの内臓脂肪組織量および皮下脂肪組織量の変化で、tirzepatide 5 mg、10 mg、15 mg とinsulin degludec と比較した。tirzepatide 投与被験者における52 週時の結果は、以下の通りであった。
① 主要評価項目である10 mg および15 mg 併合群のLFC のベースラインからの絶対的減
少(ベースラインの15.67%から-8.09%)は、insulin degludec 群(ベースラインの16.58%から-3.38%)と比較して有意に大きいことが示された。
② LFC のベースラインからの相対的減少(tirzepatide 3 用量群で29.78%~47.11%)は、insulin degludec 群の11.17%と比較し、何れも有意に大きいことが示された。
③ ベースラインから少なくとも30%のLFC の減少を達成した被験者は、tirzepatide の3 用
量群で66.9%~81.4%であったのに対し、insulin degludec 群では32.12%であった。
④ VAT は、insulin degludec 群でベースラインの6.34 L から+ 0.38 L の増加に対し、tirzepatide群(15 mg)ではベースラインの6.81 L から最大-1.65 L へ有意に減少した。ASAT は、insulin degludec 群でベースラインの10.04 L から+0.63 L の増加に対し、tirzepatide 群(10 mg)ではベースラインの10.21L から-2.25 L 減少した。
⑤ SURPASS-3 試験におけるtirzepatide の全体的な安全性プロファイルは、これまでに確立されたGLP-1 受容体作動薬の薬剤クラスと同様であった。最も多く報告された有害事象は消化器系の副作用であり、投与継続に伴い減少した。

4) Lilly 糖尿病部門上級医学部長Dr. Laura Fernández Landóのコメント;「本試験では、insulin degludec を投与した被験者に比べて、tirzepatide 投与被験者の2 倍以上が肝脂肪含量を30%以上減少させた。本結果により、成人2 型糖尿病患者におけるtirzepatide の潜在的な代謝効果について理解を深めることができた。今後も、血糖や体重の管理以外のtirzepatide の効果を継続的に研究していきたいと思う」と述べた。(完)

(主な出典:http://lilly.mediaroom.com/2021-09-30-Lillys-tirzepatide-led-to-greater-time-in-range-compared-to-insulin-degludecc-in-adults-with-type-2-diabetes-in-SURPASS-3-CGM-sub-study他)

2021/06/25

Lilly のGIP/GLP-1アゴニストtirzepatideによる2 型糖尿病患者のA1C 低下・体重減少

 6 月25 日、Eli Lilly & Co.(Lilly)は、40 週の第3 相SURPASS-2 試験結果から、ベースラインからのHbA1c 低下および体重減少について、開発中のtirzepatide がsemaglutide 1 mg (注射薬)に対し優越性を示す結果が得られ、本日発行のNEJM 誌に掲載されると共に、第81 回米国糖尿病学会年次学術集会(ADA)のLate-Breaking Poster Session で報告したと発表した。

1. tirzepatide

2 型糖尿病治療薬として開発されているfirst-in-class の治療薬であり、glucose依存性insulin 刺激性polypeptide(GIP)とGLP-1 の両incretin の作用を単一分子に統合した新規の週1 回投与二重作用性GIP/GLP-1 受容体作動薬である。

2. 発表概要:tirzepatide の3 用量(5, 10, & 15 mg)全群にわたり、semaglutide 群に対するHbA1c低下と体重減少を示した結果は、6 月29 日のADA sponsored シンポジウムで紹介された。さらに、事前に規定された探索的複合評価項目として、HbA1c が6.5%以下に到達し、体重が10%以上減少し、かつ54 mg/dL 未満の低血糖または重症低血糖を認めなかった被験者を評価した。semaglutide 1 mg 群の22%に対し、tirzepatide の3 用量全群でそれぞれ、32%, 51%、60%の被験者が複合評価項目を達成した。tirzepatide の全体的な安全性プロファイルは、確立されたglucagon 様 peptide(GLP-1)受容体作動薬と同様であった。各投与群ともに消化器系の副作用が最も多く報告された有害事象であった。 semaglutide 1 mg はGLP-1 受容体作動薬であり、2 糖尿病治療薬としてFDA に承認されているsemaglutide の最高用量である。

3. 第3 相SURPASS-2 試験

metformin の追加療法として成人2 型糖尿病患者を対象に、tirzepatide とsemaglutide の有効性および安全性を比較した40 週間の無作為化非盲検試験である。被験者1,879 人の糖尿病の平均罹病期間は8.6 年、ベースラインのHbA1c は8.28%、体重は93.7 kg であった。有効性および治療方針estimand を用いた評価では、HbA1c 低下と体重減少についてtirzepatide、の3 用量全群のsemaglutide 1 mg 群に対する優越性が示された。

注)有効性 estimand:治験薬の投与中止または持続性重症高血糖のためのレスキュー治療を行うまでの有効性、治療方針estimand:レスキュー治療の有無に関わらず評価した有効性の評価である(完)

(主な出典:https://investor.lilly.com/news-releases/news-release-details/lillys-surpass-2-results-published-new-england-journal-medicine他)

2021/06/04

体重管理を目的とする初めての週一回投与 GLP-1治療薬

 06/04, Novo, GLP-1, Obesity

Wegovy™ (semaglutide 2.4 mg), the first and only once-weekly GLP-1 therapy for weight management, approved in the US
  • ウェゴヴィー(セマグルチド 2.4mg)は体重管理を目的とする初めての週一回投与GLP-1治療薬として米国で承認された。

2021/02/17

tirzepatide の第3 相SURPASS プログラム2 本、2 型糖尿病患者のA1C と体重を大幅減少

イーライリリー(リリー)が開発中のtirzepatide が第3 相SURPASS-3 およびSURPASS-5 試験で、それぞれ52 週間および40 週間後に、2 型糖尿病の成人患者のベースラインからA1C および体重を大幅に減少させた。Tirzepatideは、1 分子中に両インクレチンの作用を統合した、Dual グルコース依存性インスリン 分泌性ポリペプチド(GIP)およびGLP-1 受容体作動薬である。
SURPASS-3はインスリンデグルデクとtirzepatidを比較した試験、SURPASS-5 はtirzepatid とプラセボをインスリンデグルデクに上乗せ投与して比較した試験である。
最高用量のtirzepatide(15 mg)は、SURPASS-3 試験でA1C を2.37%、体重を12.9 kg(13.9%)減少させ、SURPASS-5 試験ではA1C を2.59%、体重を10.9 kg(11.6%)、それぞれ減少させた。最高用量では平均糖尿病期間が13.3 年のSURPASS-5 試験の参加者の62.4%が、糖尿病のない人に見られるレベルの5.7%未満のA1C を達成した。

2020/02/21

糖尿病患者に対するGLP-1アナログ製剤投与による心血管事故の減少

02/21 LLY, GLP-1, Diabetes
  • Trulicity® (dulaglutide) is the first and only type 2 diabetes medicine approved to reduce cardiovascular events in adults with and without established cardiovascular disease
リリーが開発したGLP-1アナログ製剤トルリシティ(一般名デュラグルタイド)による「心血管事故(MACE)の減少効果」を添付文書に追記することをFDAが承認した。「心血管疾患既往症の有無を問わず」、2型糖尿病の成人患者に適応される。

(参考)
ノボノルディスクのGLP-1アナログ製剤オゼンピック(一般名セマグルチド)は前月(2020年1月)に「心血管疾患既往の2型糖尿病患者」を対象として同様のFDA承認を取得している。同時に、昨年(2019年)9月に承認された経口投与のGLP-1アナログ製剤ライベルサス(Rybelsus、一般名セマグルチド)は心血管に対する安全性の追記が許可された。GLP-1アナログ製剤の2019年売上高はトルリシティが41憶ドル(4500億円)に達し、ビクトーザ33億ドルを抜いて1位となった。ノボノルディスクは1日1回皮下注射のビクトーザから週1回皮下注射のオゼンピックへの切り替えを進めている。両剤の合計は2019年50億ドルとなり、リリーのトルリシティとの差を広げている。さらに1日1回経口投与のレイベルサス、抗肥満薬として承認されたサクセンダ(Saxenda)を加えたセマグルチド製剤の合計は60億ドルに達しており、4年後には1兆円を超える見通しである。


2020/01/16

GLP-1アナログ製剤による心血管リスク軽減

  • Ozempic® approved in the US for CV risk reduction in people with type 2 diabetes and established CVD

ノボノルディスクが開発したGLP-1アナログ製剤セマグルチドの週1回皮下注製剤OzempicについてFDAは2型糖尿病患者だけでなく、心血管疾患の確定診断を受けている患者も対象として、「心血管リスク軽減」の効能追加を承認した。

2019/09/20

GLP-1アゴニストとして初めての経口剤をFDAが承認

Rybelsus® (semaglutide tablets), the first GLP-1 in a tablet approved in the US

糖尿病治療薬として急拡大するGLP-1アナログ製剤の初めて経口剤となる「ライベルサス」をFDAが承認した。注射剤市場では最大製品のビクトーザ(ノボノルディスク)38憶㌦をトルリシティ(リリー)32憶㌦が急追中。Novoは経口剤の価格を1日1回1錠26ドルとした。1か月間の費用は1日1回皮下注のビクトーザ(900ドル)と同水準となる。経口剤の売上高が4000億円に達する可能性は十分。

ファーマセットLibraryの項目へリンク
Novo Nordisk, GLP-1 analog, Route of administration

2018/02/22

GLP-1アナログ製剤セマグルタイドが経口投与でも好成績

GLP-1アナログ製剤セマグルタイドが経口投与でも好成績を収めた。ノボノルディスクが最初のフェーズ3a試験の成績を発表。
22 February 2018 » Novo NordiskGLP-1 analogueFormula/DDS
  • セマグルタイド(販売名 Ozempic、オゼムピック)は週1回投与のペン型皮下注製剤として0.5mgと1mgの二用量で2017年12月にFDAの初回承認を取得したばかり。経口剤のP3a試験は2型糖尿患者703名を登録して3mg、7mg、14mgの3用量を1日1回、26週間投与でプラセボと比較した。主要評価項目としたHbA1c値の低下はプラセボ群で0.1%、3mg群0.8%、7mg群1.3%、14mg群1.5%、ベースライン(88kg)からの体重減少は1.5kg、1.7kg、2.5kg、4.1kgだった。

GLP-1アナログ製剤セマグルタイドの「経口投与」がP3試験で好成績

 ノボノルディスクが開発し、糖尿病治療薬として承認されたばかりのGLP-1アナログ製剤セマグルタイドが経口投与でも好成績を収めた。セマグルタイド(販売名 Ozempic、オゼムピック)は週1回投与のペン型皮下注製剤として0.5mgと1mgの二用量で2017年12月にFDAの初回承認を取得したばかり。経口剤のP3a試験は2型糖尿患者703名を登録して3mg、7mg、14mgの3用量を1日1回、26週間投与でプラセボと比較した。主要評価項目としたHbA1c値の低下はプラセボ群で0.1%、3mg群0.8%、7mg群1.3%、14mg群1.5%、ベースライン(88kg)からの体重減少は1.5kg、1.7kg、2.5kg、4.1kgだった。
 ノボノルディスクはグローバル市場でGLP-1アナログ製剤の最大製品となっているリラグルチドを糖尿病薬ビクトーザおよび抗肥満薬SAXENDA(サキセンダ)として販売しており、2017年の売上高はビクトーザが3900億円、サキセンダは420億円だった。アストラゼネカ(バイデュレオン 630億円、バイエッタ 190億円)、リリー(トルリシティ 2300億円)、サノフィ(ソリクア 40億円 、2016年承認)といった競合企業のGLP-1アナログ製剤との差をさらに広げそうである。

セマグルタイドが経口投与でも好成績

GLP-1アナログ製剤セマグルタイドが経口投与でも好成績を収めた。ノボノルディスクが最初のフェーズ3a試験の成績を発表。
22 February 2018 » Novo NordiskGLP-1 analogueFormula/DDS
  • セマグルタイド(販売名 Ozempic、オゼムピック)は週1回投与のペン型皮下注製剤として0.5mgと1mgの二用量で2017年12月にFDAの初回承認を取得したばかり。経口剤のP3a試験は2型糖尿患者703名を登録して3mg、7mg、14mgの3用量を1日1回、26週間投与でプラセボと比較した。主要評価項目としたHbA1c値の低下はプラセボ群で0.1%、3mg群0.8%、7mg群1.3%、14mg群1.5%、ベースライン(88kg)からの体重減少は1.5kg、1.7kg、2.5kg、4.1kgだった。

(参考)

GLP-1アナログ製剤セマグルタイドの「経口投与」がP3試験で好成績
 ノボノルディスクが開発し、糖尿病治療薬として承認されたばかりのGLP-1アナログ製剤セマグルタイドが経口投与でも好成績を収めた。セマグルタイド(販売名 Ozempic、オゼムピック)は週1回投与のペン型皮下注製剤として0.5mgと1mgの二用量で2017年12月にFDAの初回承認を取得したばかり。経口剤のP3a試験は2型糖尿患者703名を登録して3mg、7mg、14mgの3用量を1日1回、26週間投与でプラセボと比較した。主要評価項目としたHbA1c値の低下はプラセボ群で0.1%、3mg群0.8%、7mg群1.3%、14mg群1.5%、ベースライン(88kg)からの体重減少は1.5kg、1.7kg、2.5kg、4.1kgだった。

 ノボノルディスクはグローバル市場でGLP-1アナログ製剤の最大製品となっているリラグルチドを糖尿病薬ビクトーザおよび抗肥満薬SAXENDA(サキセンダ)として販売しており、2017年の売上高はビクトーザが3900億円、サキセンダは420億円だった。アストラゼネカ(バイデュレオン 630億円、バイエッタ 190億円)、リリー(トルリシティ 2300億円)、サノフィ(ソリクア 40億円 、2016年承認)といった競合企業のGLP-1アナログ製剤との差をさらに広げそうである。

2017/12/05

セマグルタイド(販売名 Ozempic)を2型糖尿病にたいする食事・運動療法の追加療法としてFDAが承認

Ozempic® (semaglutide) approved in the US - indicated as an adjunct to diet and exercise to improve glycaemic control in adults with type 2 diabetes mellitus
5 December 2017
  • ノボ・ノルディスクのGLP-1アナログ製剤セマグルタイド(販売名 Ozempic)が2型糖尿病にたいする食事・運動療法の追加療法として米国で承認された。

(参考)週1回投与のGLP-1アナログ製剤セマグルチド

 ノボ・ノルディスクが開発したGLP-1アナログ製剤セマグルチド(販売名 Ozempic)を2型糖尿病にたいする食事・運動療法の追加療法としてFDAが承認した。経口血糖降下薬および基礎インスリン製剤と併用した、HbA1cの低下1.6%(プラセボ 0.1%)、心血管事故を26%減少するなどの成果をあげた総症例数8000例を超えるフェーズ3「SUSTAIN試験」プログラムに基づいて申請されていた。注目された体重減少効果は、登録患者の平均体重(95.8kg)を5.6kg減少し、対照薬のGLP-1アナログ製剤エキセナチド(販売名:ビデュリオン、アストラゼネカ)の1.9kgを大きく上回った。

 セマグルチドはノボ・ノルディスクにとってはリラグルチド(販売名:ビクトーザ)に次いで2番目のGLP-1アナログ製剤である。FDAは2010年にリラグルチドの1日1回皮下注射製剤を「食事療法および運動療法との併用による血糖コントロール」を適応症として承認した。GLP-1アナログ製剤の2016年売上高はビクトーザ 3300億円、ビデュリオン600億円、バイエッタ 300億円だった。

2017/10/30

週1 回投与GLP-1 受容体作動薬semaglutide をFDA諮問委員会が16:0 で承認勧告(10/18/2017)

FDA の内分泌・代謝薬諮問委員会(EDMAC)が開催され、ノボ・ノルディスク社の週1 回投与のGLP-1 受容体作動薬semaglutide の承認申請(NDA)に対して16:0(棄権;1)で承認勧告を決定した。FDA のEDMAC への諮問事項は、 ノボ・ノルディスク社が提出した申請データが、成人の2 型糖尿病患者の治療に対してsemaglutide の有効性および安全性のエビデンスを適切に示しているか否かを審議することであった。承認勧告の根拠とされた第3a 相SUSTAIN試験は、心血管系アウトカム試験を含む8 本の臨床試験で8,000 人の患者を登録した。

LINK➡ 糖尿病

2017/10/18

セマグルタイドに対してFDA諮問委員会は満場一致(16:0)で承認を勧告

Semaglutide receives positive 16-0 vote in favour of approval from FDA Advisory Committee
18 October 2017
  • ノボ ノルディスクが開発した1週間に1回投与のGLP-1アナログ製剤セマグルタイドに対してFDA諮問委員会は満場一致(16:0)で承認を勧告。2型糖尿病患者8000例で心血管系イベントを26%減少したP3臨床SUSTAIN試験が根拠となった。

2016/12/05

ノボノルディスクがGLP-1アナログの週1回投与製剤semaglutideの承認申請を欧米当局に提出

 ノボ ノルディスクは8,000人以上の成人2型糖尿病患者を登録し、GLP-1アナログ製剤semaglutide(セマグルチド)を経口抗糖尿病薬および基礎インスリンとの併用療法として評価した臨床試験「SUSTAIN」を根拠として申請した。SUSTAINプログラムは7本のフェーズ3a試験(SUSTAIN 1~5、SUSTAIN Japan単独投与、SUSTAIN Japan経口剤併用)、および心血管系アウトカム試験(SUSTAIN 6)で構成されている。
 対照群(DPP-4阻害剤シタグリプチンと1日1回インスリングラルギンの併用)に対して、セマグルチドの追加投与(週1回)は持続的に血糖値コントロールを改善することが証明された。さらに、心血管系アウトカム試験SUSTAIN 6は心血管系リスクと平均体重の低下を証明した。
 GLP-1はインスリン分泌を刺激し、血糖値に応じてグルカゴンの分泌を抑制し、食欲および摂食量を減らす。GLP-1アナログ製剤であるセマグルタイドはFlexTouch®(インスリンペン型注入器フレックスペン)と同じ技術のプレフィルド・シリンジ(薬剤充填済み注射器)で販売される予定。

(参考)
 ノボノルディスクはGLP-1アナログ製剤市場で最大となる27億ドル(2700億円、2015年)を売り上げるVictoza®(ビクトーザ、一般名リラグルチド)を販売している。ビクトーザは1日1回投与の皮下注射製剤である。競合するアストラゼネカのエキセナチド(一般名)製品はバイエッタ(Byetta)が1日2回)、ビデュリオン(Bydureon)が週1回の皮下注射、売上高は合計して9億ドル(900億円)足らずである。リリーが開発した週1回投与のGLP-1受容体アゴニスト製剤Trulicity®(一般名デュラグルチド、duraglutide)は2014年9月に承認され、2015年売上高は2.5億ドル(250億円)にとどまっている。
 年間72億ドル(7200億円、2015年)を売り上げる糖尿病領域の最大製品ランタス(インスリングラルギン製剤)を販売するサノフィは本年(2016年)7月にGLP-1アナログ製剤Adlyxin®(アドリキシン、一般名リキシセナタイド)のFDA承認を取得、続いて11月にはランタスとの合剤Soliqua®(ソリクア)の承認を取得した。いずれも1日1回投与である。ノボ・ノルディスクにとってGLP-1市場で週1回投与の製品を追加する戦略的な効果は限定的と思われる。

Link 企業分析➜ノボノルディスク 新薬開発➜糖尿病

2016/11/11

サノフィの「インスリン+GLP-1」 配合剤を欧州EMA/CHMPが承認勧告

 欧州EMA/CHMPはインスリングラルギン(商品名:ランタス)とリキセナチド(商品名:リキスミア)の配合剤SULIQUA™(スリクア) の販売承認申請(MAA)の承認勧告を採択した。SULIQUA は1日1回投与(QD)による基礎インスリン(インスリングラルギン 100 単位/mL)と GLP-1 受容体作動薬であるリキセナチドの用量調節可能な固定比率配合剤である。「メトホルミン単剤療法、またはメトホルミンと他の経口糖尿病薬1剤の併用療法、または基礎インスリン との併用療法で血糖コントロールが不十分な成人」の2型糖尿病患者が投与対象となる。
 2種類の充填済み SoloSTAR®ペンとして発売される予定で、ニーズに対応した用量選択が行える。10-40 SoloSTAR®ペンはインスリングラルギン 10~40単位とリキセナチド 5~20 μg を含有、30-60 SoloSTAR®ペンはインスリングラルギン 30~60単位とリキセナチド10~20 μg を含有する。
 MAAの根拠とした2本の第3相臨床試験LixiLan-OとLixiLan–Lは世界中で合計1,900人以上の成人2型糖尿病患者を登録した。LixiLan-Oは経口糖尿病薬、LixiLan–Lは基礎インスリン療法で十分な血糖コントロールが得られない患者を対象とした。

(参考および続報)
米国FDAは11月21日にSoliqua 100/33を承認した。投与対象患者は「基礎インスリン(一日60単位)またはリキセナチドの投与中で管理不十分」な2型糖尿病患者。サノフィが2015年に計上した時効型インスリンアナログ製剤「ランタス」の売上高は64億ユーロ(7000億円)。リキスミアは発売(2013年)から3年目で0.4億ユーロ(42億円)にとどまった。糖尿病領域でサノフィと競合するノボも11月21日に時効型インスリン製剤トレシーバとGLP-1アナログ製剤ビクトーザの配合剤Xultophy(ザルトフィ-)100/3.6のFDA承認を取得した。

Link  企業分析Sanofi 新薬開発➜糖尿病

2016/07/28

サノフィのGLP-1 受容体作動薬リキシセナチドを2 型糖尿病治療薬としてFDAが承認

 FDA はサノフィのGLP-1受容体作動薬のリキシセナチド(米国商品名:ADLYXIN)について、「成人の2 型糖尿病患者の治療に食事と運動療法の補助療法」として承認した。用法・用量は、最初の14 日間は、1日1回10μg 単回投与を充填済1みの使い捨てペンを用いて投与し、15日目からは1 日20 μg に増量。食事と共に1 日1 回皮下投与する。
 本剤は、リクスミア の商品名で既にEU 加盟国、日本、ブラジル、メキシコ、およびインドなど60 ヵ国以上で承認されている。ADLYXIN の導出元Zealand Pharma A/Sは今回の承認で500 万$のマイルストンをサノフィから受領する。残るマイルストン1.35 億$およびグローバルな売上に対するロイヤルティを受領することができる。
 今回の承認は、GetGoal 臨床プログラムの結果およびFDA が要求する新血管系の安全性の証明に成功裏に終了したELIXA 試験の知見に基づいている。GetGoal 臨床試験プログラムは、ワールドワイドな成人の2 型糖尿病患者合計5,000 名以上を登録した13 本の臨床試験からなっている。GetGoal プログラムの全試験において、HbA1c の低下効果を指標にした主要有効性評価項目を達成した。
 サノフィはさらに、ADLYXIN とランタス(一般名:インスリングラルギン)の配合剤IGLARLIXI をFDA に申請中であり、審査期限(PDUFAゴール)は2016年8月となっている。

Link 企業分析サノフィ 新薬開発➜糖尿病 市場動向➜糖尿病―注射

2014/09/11

GLP-1アナログ製剤リラグルチドを肥満症治療薬とする申請に対してFDA諮問委員会が承認を勧告

ノボ ノルディスクのヒトGLP-1アナログ製剤リラグルチド(一般名)はすでに2型糖尿病治療薬ビクトーザ(Victoza)として承認されており、日本でも販売されている。あらたな、肥満治療薬としての申請に対してFDAの内分泌・代謝薬諮問委員会(EMDAC)は141の賛成多数で承認を勧告した。製品名はSAXENDAとなる予定。

1日最大用量は、2型糖尿病では1.8mgだが肥満症では3mgへと増加する。両投与量を比較した臨床試験では副作用としての低血糖発生率に差は認められなかった。また、SAXENDAの総合的なベネフィット・リスク評価に関してEMDACは心血管系への影響などを考慮したうえで、問題なしと判断した。

SAXENDAの承認効能
「肥満度指数(BMI)が30以上」、あるいは「27以上で1つ以上の合併症を有する」人の長期的体重管理。

PAR コメント: エーザイが提携するArena社の抗肥満薬ロルカセリン(製品名BELVIQ)は2012年6月にFDA承認を取得した。FDAが抗肥満薬を承認するのはロシュの脂肪吸収阻害剤XENICAL以来13年ぶりだった。その直後の7月にはVivus社のQSYMIAも承認された。一方、武田薬品がOrexigen社と提携した
CONTRAVEは開発段階ではBELVIQとQSYMIAに先行していたが承認審査が難航していた。しかし最近になってFDAはCONTRAVEについても承認を決定した(9月10日)。肥満症を引き続きアンメット・メディカル・ニーズと位置付ける米国の状況がうかがわれる。米国ではBMI(Body Mass Index)が 30以上の人の割合が日本の約10倍であり、30%を超えている。

2014/04/15

週1 回皮下注のGLP-1 アナログ、TANZEUM(グラクソ)をFDAが承認

一般名はalbiglutide、FDAは「2 型糖尿病成人患者の血糖管理の改善」を目的に、「食事と運動療法との併用」、および「単独療法」としても承認。EUでは先に承認されていた

2 型糖尿病:米国では約2,400 万人が罹患していると推定されており、糖尿病と診断される人の90%以上を占めている。時間経過と共に、高血糖レベルは、心臓病、盲目および神経系ならびに腎障害を含む重篤な合併症のリスクを高めることが知られている。

FDA、CDER 新薬審査第II 部長Dr. Curtis Rosebraugh のコメント:
「TANZEUM は2 型糖尿病に罹患している多数の米国人にとって新しい治療の選択肢である。本剤は、総合的な糖尿病の管理において血糖レベルをコントロールするために単独の1 剤として、あるいは既存の治療用レジメンと組み合わせて使用することができる」と述べている。

TANZEUM( albiglutide):glucagon-like peptide-1(GLP-1)受容体アゴニストで、血糖レベルの正常化を助けるホルモンの1 種である。本剤の安全性と有効性は、2,000 人以上の2 型糖尿病患者が参加して実施された8 本の臨床試験で評価された。これらの試験に参加した患者のHbA1c レベルを改善する効果のあることを証明した。