2023/08/14

FDA、再発性/難治性多発性骨髄腫に抗 BCMA×CD3 二重特異性抗体 ELREXFIO 加速承認

ファイザーの、抗 BCMA×CD3 二重特異性抗体ELREXFIO (一般名:エルラナタマブ)を 、プロテオソーム阻害剤、免疫調節剤、抗 CD38 モノクローナル抗体(mAb)を含む、少なくとも 4 レジメンの前治療歴の有る再発性または難治性多発性骨髄腫(RRMM)の成人患者の治療薬として FDA が加速承認した。
ELREXFIOは、皮下投与の抗 B 細胞成熟抗原(BCMA)×CD3二重特異性抗体(BsAb)免疫療法で、骨髄腫細胞上の BCMA と T 細胞上の CD3 に結合し、それらを接近結合させて T 細胞を活性化して骨髄腫細胞を死滅させる。
第 2 相 MagnetisMM-3 試験では、4 レジメン以上の治療歴を有する患者(n=97)に対するORR は 58%で、うち推定 82%が少なくとも 9 カ月間奏効を維持していた。ELREXFIO は Breakthrough Therapy と希少病薬の指定を取得し、重篤な症状を治療し unmet medical needs を満たす医薬品の FDA 審査時間の短縮を目的とした FDA の迅速承認プログラムの下で加速承認された。また、ELREXFIO の新薬申請は、日本の厚生労働省でも審査中である。

2023/08/11

FDA、BRCA 陽性転移性去勢抵抗性前立腺癌に最初で唯一の二重作用錠剤 AKEEGA承認

FDA が、Johnson & Johnson 傘下の Janssen Biotech, Inc が開発中のPARP 阻害剤 ニラパリブ+アビラテロンを配合した最初で唯一の二重作用錠剤 AKEEGAを承認した。BRCA 遺伝子変異陽性、または病的変異が疑われる去勢抵抗性前立腺癌( mCRPC )の成人患者の治療法である。
無作為化、二重盲検、placebo 対照、多施設共同、第 3相 MAGNITUDE 試験において、AKEEGA+プレドニゾン併用群の BRCA 陽性患者では、X 線撮影による無増悪生存期間(rPFS)に関して、統計的に有意な47%のリスク低減が観察された [ハザード比(HR)=0.53;p=0.001]。

2023/07/31

InstaDeep の買収、AI による創薬、設計、開発分野における BioNTech の先駆的地位を強化

BioNTech SE (BioNTech)が、人工知能(AI)および機械学習(ML)の分野における世界有数の technology 企業 InstaDeep Ltd. (InstaDeep)の買収を完了した。unmet medical needs の高い疾患に対処するための、AI 主導の創薬と次世代の免疫療法と vaccine の開発における世界をリドする能力の構築を目指す BioNTech の戦略を強化支援するものである。BioNTech の治療の技術基盤と業務全体にわたって AI と ML 技術を活用することで、次世代の免疫療法を大規模に発見、設計、開発する完全に統合された全社規模の機能の構築を可能にする買収になる。

2023/07/25

Merck/MSD、経口 PCSK9 阻害剤候補 MK-0616 の第 3 相臨床試験プログラムを開始


Merck & Co., Inc./MSD(メルク)が、同社の臨床開発中の経口 proprotein 変換酵素subtilisin/kexin type 9(PCSK9) 阻害剤 MK-0616 の、高コレステロール血症の成人患者の治療用として評価する第 3 相臨床試験 program CORALreef を開始した。
PCSK9 は、細胞への cholesterol の取り込みに関与する LDL 受容体のレベルを調節することにより、コレステロールの恒常性において重要な役割を果たしている。PCSK9 を阻害すると、PCSK9 と LDL 受容体との相互作用が防止される。これにより、血液から LDL-C を除去するために細胞表面に LDL 受容体数が増加する。MK-0616 は、現在承認されている注射用 PCSK9 阻害剤と同じ生物学的メカニズムを介して LDL-C を低下させるよう設計された、初の経口 PCSK9 阻害剤である。
第 3 相 program CORALreef試験は、経口 PCSK9 阻害剤の最初の第 3 相臨床 program である。試験 program 全体でグローバルに約 17,000 人の被験者を登録することを目的としている。

2023/07/17

BEYFORTUS(ニルセミマブ)、乳幼児の RSウイルスによる下気道疾患予防薬として FDA 承認取得

アストラゼネカと サノフィにて共同で開発・商業化を行う BEYFORTUS(BEYFORTUS(ニルセミマブ)、乳幼児の RSウイルスによる下気道疾患予防薬として FDA 承認取得)(BEY)が、米国において、呼吸器合胞体(RS)ウイルス(RSV)感染流行期に出生した、又は生後初の RSV 感染流行期を迎える新生児と乳児、及び生後 2 回目のRSV 感染流行期を迎える、RSV 感染による重症化リスクの高い 24 カ月齢までの乳幼児を対象にした、RSV による下気道疾患(LRTD)の予防薬としての承認を取得した。BEYは、2023 年~2024 年の RSV 感染流行期前に米国で販売を開始する予定。
BEYは、アストラゼネカ 独自の半減期延長(YTE)技術を利用し、アストラゼネカ とサノフィにて共同で開発・商業化している、単回投与で効果を発揮する長時間作用型抗体である。
第3相MELODY試験では、RSV 感染流行期を初めて迎えた健康な正期産児および後期早産児(在胎 35 週以上) 1,490 例を対象に、投与後 150 日間、プラセボとの比較で受診を要した RSV による LRTI に対する BEY の有効性を評価した。主要評価項目の、細気管支炎や肺炎などで受診を要した RSV によるLRTI の発現率は、プラセボと比較して 74.9%低下した(95%CI:50.6, 87.3;p<0.001)。観察されたイベントは、BEY 投与群で 1.2%、プラセボ群で 5%に発現した。副次評価項目の入院に対する BEY の有効性は、60.2%(95% CI:14.6, 86.2)であった。

2023/07/10

BeiGene と DualityBio、固形癌に対する分化型抗体薬物複合体(ADC)療法の推進のため提携

北京や米国 Cambridge に拠点を置くグローバルバイオ企業 BeiGene と上海に拠点を置く次世代 ADC 開発企業 DualityBio は、選択された固形癌患者に対する前臨床段階の ADC 療法に関して、BeiGene がグローバルな臨床および商業化に関わるライセンスの独占的オプション権を取得する契約を締結したと発表した。
Duality Novel Platform には一連の独自の linker-payload library が含まれており、癌領域や自己免疫疾患を含む複数の治療分野に適用できる。DualityBio は、多様な payload class、二重特異性 ADC、および dual payloadADC を含む super ADC 分子の次の波に向けて、その新しい protein engineering および ADC 技術基盤を進化させ続けている。

2023/07/06

Quanterix、患者の アルツハイマー 病の診断用 LucentAD Biomarker 血液検査法を米国で新発売

Quanterix Corporation(Quanterix)が、アルツハイマー病(AD)の診断用の LucentAD Biomarker 血液検査を米国で発売した。この検査法は、ADの初期兆候に一致する認知症状を経験している患者の診断に重要な役割を果たすものであるが、FDA の CDRH による承認は取得していない。
医療従事者が他の診断ツールと組み合わせて利用することにより、臨床医に、患者が AD と診断できるアミロイド の沈着を有するか否か、その可能性を迅速に評価するための簡素化された診断法である。得られた情報は、医療提供者が AD の疑いのある患者に対する適切なフォローアップと治療計画の決定にも役立つ。

抗 Claudin 18.2 モノクローナル抗体 ゾルベツキシマブの BLA、FDA が受理し優先審査に指定

アステラス製薬が、Claudin 18.2 陽性、HER2 陰性の切除不能局所進行性または転移性胃腺癌および食道胃接合部腺癌の治療薬として開発中の ゾルベツキシマブについて、FDA が生物薬品承認申請(BLA)を受理した。承認された場合、米国で first-in-class の抗 Claudin 18.2 モノクローナル抗体(mAb)になる可能性がある。本申請は優先審査の指定を受け、FDA による審査終了目標日(PDUFA date)は、2024 年 1 月 12 日に設定された。FDA は、本申請に対し Real-Time Oncology Review(RTOR)プログラムを適用して審査する。
今回の BLA は、第 3 相 SPOTLIGHT 試験および GLOW 試験の結果に基づいている。SPOTLIGHT 試験データではゾルベツキシマブ+mFOLFOX6 療法群(ゾルベツキシマブ 群)は、プラセボ+mFOLFOX6 療法群(プラセボ群)と比較して、無増悪生存期間(PFS)および全生存期間(OS)を有意に延長した。PFS の中央値はゾルベツキシマブ群 10.61 カ月、プラセボ群 8.67 カ月、OS の中央値は、ゾルベツキシマブ 18.23 カ月、プラセボ群で 15.54 カ月であった。

2023/07/03

抗 TROP2 ADC Dato-DXd 第 3 相, 進行 NSCLC 共主要評価項目の PFS 達成、OS 評価継続

第一三共と アストラゼネカが共同開発中の抗 TROP2 ADC datopotamab deruxtecan (Dato-DXd)の第 3 相 TROPION-Lung01 試験の最初の結果は、少なくとも 1 回の前治療歴の有る局所進行、又は転移性非小細胞肺癌(NSCLC)に対して、標準化学療法の ドセタキセルに比べ、共主要評価項目の1つの無増悪生存期間(PFS)については、統計的に有意な改善を示せたが、もう 1 つの主要評価項目の全生存期間(OS)については、統計的有意差が、事前に設定した閾値に到達しなかったため、試験を継続し評価するとした。安全性面でも間接性肺疾患でも複数のグレード 5(死亡例)が発生したと発表した。

2023/06/26

リリー、retatrutide 第 2 相試験、肥満と過体重の成人に 48 週で最大 24.2%の平均体重減少達成

 

イーライリリー は、肥満治療を目的として開発中の皮下注薬retatrutide(LY3437943)の新たな第 2 相試験データを発表した。Retatrutideは、glucose 依存性 insulin 分泌促進 polypeptide 受容体(GIPR)glucagon peptide 1 受容体(GLP-1R)および glucagon 受容体(GCGR)のトリプルアゴニストである。

2 型糖尿病を除く、肥満または体重関連疾患を伴う過体重の個人を対象に、様々な用量および用量漸増レジメンでの retatrutide の有効性、忍容性、安全性を評価する 無作為化二重盲検プラセボ対照試験において、24 週間時点で、retatrutideは、糖尿病でない肥満または過体重の被験者における有効性の主要評価項目を達成し、最大 17.5% (41.2 lb.又は18.7kg)の平均の体重減少を示した。副次評価項目では、retatrutide 48 週間の治療期間終了時に最大 24.2% (57.8 lb.又は 26.2 kg) の平均体重の減少を示した。

2023/06/23

ベーリンガーと Zealand Pharma の survodutide、過体重又は肥満の体重を 19%減少

ベーリンガーとデンマークCopenhagenに本拠を置くZealand Pharma A/S (Zealand)は、2 型糖尿病を伴わない過体重または肥満の個人に対して、46 週間の治療後、survodutide(BI 456906)が プラセボに対して優れた有効性を示したとする追加データを発表した。survodutideは、代謝機能の制御に重要な GLP-1 受容体とグルカゴン受容体の両方を活性化するグルカゴン/GLP-1 受容体 dual agonist である。
4.8 mg の用量で試験を終了した人は、約 19%の体重減少の目標を達成した。以前に発表されたように、計画された治療解析では、4.8 mg の用量に無作為に割り付けられたすべての患者でほぼ 15%の体重減少が実証された。survodutide による体重減少は 46 週目でもプラトーに達しておらず、治療期間を長ければ更なる体重減少が達成できる可能性があることが示唆された。

2023/06/20

FDA、 癌 バイオマーカーの特定にラボ開発検査の使用によるリスク軽減に パイロットプログラムを開始

FDA は、臨床医が患者に向けて適切な癌の治療法の選択を行う際の支援策として、特定の相当する体外診断検査と、使用される特定の腫瘍治療薬に関わる新しい自主的なパイロットプログラムを開始すると発表した。この試験的なプログラムは、未承認の診断法の使用に関する懸念や疑問に対処するために、製薬業界やその他の主要な関係者と協力するというFDA の取り組みを示している。
現在の方針では、特定の限られた状況においては、対応する CDx が薬事未承認の場合でも、FDA が CDx の使用を必要とする救命治療の承認を決定できることも規定している。このような場合、ラボ開発検査または薬事未承認検査(LDT;laboratory developed tests)として使用される検査が患者の治療法の決定に使用される。

2023/05/08

エーザイ、抗体薬物複合体BB-1701についてBlissBioと戦略的提携に向け共同開発契約締結

エーザイは、抗体薬物複合体(ADC) BB-1701 について、Bliss Biopharmaceutical (Hangzhou) Co., Ltd.(中国浙江省、BlissBio)と戦略的提携に向けたオプション権を有する共同開発契約を締結したと発表した。
BB-1701は、エーザイ創製の抗癌剤 エリブリンを、リンカーを介して抗 HER2 抗体に化学結合させた ADC で、HER2 を発現している乳癌、肺癌をはじめとした固形癌への直接的な細胞毒性(免疫原性細胞死を含む)、バイスタンダー効果および免疫応答誘導性細胞死などの複合的な作用機序による抗腫瘍効果が期待される。エリブリン を ペイロード としたリンカー-ペイロードは、エーザイの米国研究拠点である Exton Site が開発した独自の技術基盤であり、様々な抗体への結合を検討している。2018 年に締結した両社によるライセンス契約に基づいて、エーザイは、エリブリンをペイロードとした複数の ADC について、BlissBio にグローバルな独占的開発権を付与している。BB-1701 について、現在 BlissBio が実施している第 1/2 相臨床試験の状況を踏まえ、共同開発を行うことになった。

2023/05/04

CHMP、HDV 治療薬HEPCLUDEX の条件付販売承認の標準販売承認への移行を承認勧告

EMA のヒト用医薬品委員会(CHMP)は、成人の慢性疾患のD 型肝炎ウイルス(HDV) および代償性肝疾患の治療薬、Gilead Sciences, Inc. (ギリアド)のHEPCLUDEX (一般名:bulevirtide)について、特定の義務(毎年の年次更新、臨床上のベネフィットの確認)の対象にならないフルの標準販売承認(MA)の付与を推奨する承認勧告を採択した。
CHMPの肯定的な見解は、bulevirtideの有効性と安全性を実証するpivotal 第3 相MYR301 48週試験データの審査結果に基づいており、条件付販売承認に関連する特定の義務が削除された。欧州委員会(EC)は CHMP の承認勧告を検討し、採用された場合、bulevirtideは慢性HDV および代償性肝疾患を有する成人の治療に対して欧州連合で完全に承認される。
米国では、bulevirtideは、FDA によってBreakthrough Therapy および希少病薬に指定されている。 bulevirtideは現在、米国では未だ承認されていないが、ギリアドは米国で HDV 患者に bulevirtideを可及的早期に提供することを目的として、引き続き FDA と活発な議論を続けている。

2023/05/02

CBMG、ヤンセンと抗CD19・CD20 二重特異性及び抗CD20 CAR-T のグローバル独占契約

米国と中国に拠点を置くCellular Biomedicine Group Inc. (CBMG) は、癌および自己免疫疾患に対する革新的な細胞療法の創製と開発に焦点を当てた臨床段階のバイオ医薬品企業で、Janssen Biotech, Inc.(ヤンセン)と、非ホジキンリンパ腫(NHL)の治療法として開発中の抗CD19 およびCD20 二重特異性CAR-T 療法C-CAR039、および抗CD20 CAR-T 療法C-CAR066 に関して、グローバル提携契約およびライセンス契約を締結した。
FDA は、再発/難治性びまん性大細胞型 B 細胞性リンパ腫 (r/rDLBCL) に対する C-CAR039 をFast track および再生医療先端療法 (RMAT) の指定を付与した。さらに、C-CAR039 は濾胞性リンパ腫 (FL)の治療薬として FDA が希少疾病薬に指定し、C-CAR039 とC-CAR066 は共にFDA からIND 申請が認可されている。

2023/04/19

FDA, 切除不能進行・再発大腸癌に対するロンサーフのsNDA優先審査

大鵬薬品とその米国子会社Taiho Oncology, Inc.(Taiho)は、ㇷルオロピリミジン、 オキサリプラチンおよびイリノテカンベースの化学療法、抗VEGF療法、RAS野生型の場合は抗 EGFR療法の治療歴のある転移性大腸癌の成人患者を対象にしたベバシズマブとの併用に関するとりロンサーフ(一般名:トリフルリジン・チピラシル)のsNDAを、FDAが受理し優先審査に指定したと発表した。FDA は、審査終了目標日(PDUFA action date)を 2023年8月13日に設定した。
米国におけるロンサーフの sNDA は 、2レジメンの前治療歴の有る、切除不能進行・再発大腸癌を対象とし、ロンサーフ単剤療法とロンサーフとベバシズマブの併用療法を評価した、オープンラベル、無作為化、の国際共同比較第3相SUNLIGHT 試験データに基づいている。主要評価項目のOSの中央値は、併用療法群10.8カ月、単剤療法群7.5カ月で、ハザード比(HR)=0.61(95%CI:0.49-0.77)、p<0.001と併用療法群が有意に延長した。12カ月のOS率は併用療法群が43%、単剤療法群が30%であった。

2023/04/17

ブレクスピプラゾールのアルツハイマー 型認知症に伴う行動障害sNDA、FDA 諮問委員会承認勧告

大塚製薬とH. Lundbeck A/S(Lundbeck)の抗精神病薬レキサルティ(一般名:ブレクスピプラゾール)について、アルツハイマー型認知症に伴う行動障害(AD agitation)の治療に関わる効能追加の一変承認申請(sNDA)が、FDA の精神薬物諮問委員会(PDAC)、および末梢・中枢神経系薬物諮問委員会(PCNSDAC)の合同諮問委員会において審議された。
本会議では、諮問委員会による投票が行われ、「申請者(大塚製薬およびLundbeck)はAD agitation の患者群の中で、ブレクスピプラゾールがリスクを上回るベネフィットを示す患者群を特定する十分なデータを提供しているか」というFDA の質問に対し、肯定的な見解(賛成9:反対1)が示された。事前に公開されたFDA の同会議でのブリーフィングに、「申請者は、有効性を証明する実質的な証拠を提出しているようにブリーフィング思われる」との結論を示しており、FDA からもサポートを受けた申請内容と評価される。 2023 年5 月10 日に設定されているPDUFA による審査終了目標日に向けて現在FDA で承認審査が行われている。承認された場合、ブレクスピプラゾールは米国において本効能を有する初めての抗精神病薬となる。

2023/04/15

20 年以上ぶり単純尿路感染症に対する新規経口抗生物質gepotidacin の第3 相データ発表

GSKは、成人および青年期の女性の、合併症のない単純性尿路感染症(uUTI)に対する新規作用機序を有する臨床開発中のfirst-in-class の経口抗生物質gepotidacinのpivotal 第3 相EAGLE-2 とEAGLE-3 試験のポジティブな結果を欧州臨床微生物感染症学会 (ECCMID)で発表した。
gepotidacinは、新規の作用機序と結合部位によって細菌の DNA 複製を阻害し、2 つの異なるType II トポイソメラーゼをバランスよく阻害するtriazaacenaphthylene 系抗生物質である。これは、現在の抗生物質に対する耐性株を含む、大腸菌や黄色ブドウ状球菌などの尿路系病原体のほとんどの菌種に対して抗菌活性を有している。

2023/04/11

遺伝要因がピロリ菌感染の胃癌リスクを高めることから、ピロリ菌除菌で胃癌のリスク低減

理化学研究所(理研)生命医科学研究センター 基盤技術開発研究チームの碓井喜明特別研究員、桃沢幸秀チームリーダー、愛知県がんセンター研究所 がん予防研究分野の松尾 恵太郎分野長らの国際共同研究グループは、日本の11,000 人以上の胃癌患者群と44,000 人以上の非癌対照群を用いた世界最大規模の症例対照研究を行い、胃癌のリスクに関連する遺伝子の存在とその特徴を示し、それらの遺伝子の病的 variants がHelicobacter pylori(ピロリ菌)感染による胃癌のリスクへの影響を増強させていることを明らかにし、NEJM 誌に掲載された。
BioBank Japan(BBJ)により収集された胃癌患者群10,426 人、非癌対照群38,153 人、愛知県癌センター病院疫学研究(HERPACC)により収集された胃癌患者群1,433 人、非癌対照群5,997 人のDNA を解析し、計9 個の遺伝子 (APC、ATM、BRCA1、BRCA2、CDH1、MLH1、MSH2、MSH6、PALB2)が胃癌のリスクに関連していることがわかった。さらに、相同組換え修復機能に関わる遺伝子群(ATM、BRCA1、BRCA2、PALB2)の病的variants とピロリ 菌感染が、胃癌のリスクに対し交互作用を伴うことが明らかになった。

2023/03/31

抗amyloidβprotofibril 抗体レカネマブ、第2 相201 試験3 つの追加解析結果NEJMに掲載

エーザイとBiogen Inc,(Biogen)の、抗amyloidβ(Aβ)protofibril 抗体レカネマブ(米国製品名:LEQEMBI)の早期アルツハイマー病(AD)の被験者に対する有効性と安全性を評価した第2b相201試験で、3件の追加解析結果が査読学術誌に掲載された。
201 試験は、早期AD被験者856人を対象に実施された多施設共同、二重盲検、プラセボ対照、第2b 相試験で、コア試験では主要評価項目として12 カ月投与時のADCOMS(Alzheimer’s Disease Composite Score)による臨床症状の変化を評価した。主要副次評価項目として18 カ月投与時のADCOMS、CDR-SB(Clinical Dementia Rating-Sum-of-Boxes)およびADAS-Cog14(Alzheimer Disease Assessment Scale-Cognitive Subscale14)による臨床症状の変化等を評価した。本試験において、レカネマブ の18 カ月投与時の臨床効果を複数の統計モデルを用いて評価した結果、プラセボと比較してADCOMS では29.1~37.4%、CDR-SB では26.5~38.4%、ADAS-Cog では37.4~55.9%の悪化抑制となり、一貫した効果が確認された。